リウマチ・アレルギーシンポジウム Part1
一般向け公開市民講座 14:00〜16:30
基調講演 足立 満(昭和大学第一内科 教授)
テーマ “増加するアレルギー疾患の対策と将来展望”

講演者: 足立 満
卒業大学: 昭和46年3月 昭和大学医学部卒業
経歴: 昭和46年4月 昭和大学医学部第一内科入局
昭和54年7月 山梨赤十字病院内科部長
昭和55年8月 昭和大学医学部第一内科専任講師
平成元年4月 昭和大学医学部第一内科助教授
平成元年5月から
平成2年4月まで
ロンドン大学
Royal post graduate medical school
臨床薬理学教室留学
昭和大学医学部
第一内科学主任教授
役歴: 日本アレルギー学会理事、評議員
日本アレルギー協会常任理事
第52回 日本アレルギー学会総会会長
研究会: 免疫呼吸器シンポジウム代表世話人
専門: 臨床アレルギー学、呼吸器病学
特に気管支喘息の病態生理、治療
アレルギー性疾患には気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、薬物アレルギーなどの疾患が含まれます。これらのアレルギー性疾患がここ最近20年間で約2倍以上に増加していることが疫学調査からも明らかにされています。よって、アレルギー性疾患は現代病として大変重要な病気です。

アレルギー性疾患の増加には、古くから遺伝因子と環境因子が重要であることが指摘されてきました。
はじめに環境因子としては、幼少児期の結核や細菌、またはある種のウイルス感染がアトピー体質(外界からの吸入抗原に対し特異的IgE抗体を形成しやすい体質)を減少させる要因として重要であることが解りました。

一方、アトピー体質を増加させる因子は、住宅構造や生活様式の変化、少子化、抗生剤の頻度の使用による腸内細菌叢の変化、西洋化した食生活、ダニやスギ抗原などへの曝露量の増加、大気汚染、食品添加物・過剰栄養、ストレスなどが指摘されています。遺伝子学的研究からヒトは約3〜4万個の遺伝子から形成されることが解りました。

そして、遺伝子多型の研究により、アトピー体質と関連のある遺伝子が突き止められつつあります。
また、気管支喘息の病態には気道過敏性の亢進が重要ですが、この点についても関連遺伝子が確認されつつあります。

このように増加したアレルギー性疾患への対策は二つあります。一つは、上述したようなアレルギー性疾患の発症を起こさせるような様々な因子を避けることです。二つ目は、発症してしまったアレルギー疾患を早期に診断し、ガイドラインに基づいた適切な治療をすることです。特に気管支喘息では吸入ステロイド薬を中心とした抗炎症薬を早期から使用することが、喘息の重症化や難治化を予防します。
また、アレルギー性鼻炎やアトピー性皮膚炎においても同様です。

分子生物学、遺伝子解析などの近代医学の進歩は今後もアレルギー性疾患の病態の解明に寄与すると考えられますが、根本的治療法の開発にはしばらく時間がかかると思われます。よって、アレルギー性疾患に対する予防と、もしも発症した場合は早期に適切な治療を受けることが大切です。

増加するアレルギー性疾患の病態がどこまで解明されたのか、そして将来どのような対策と治療法が現在考えられるかについて述べたいと思います。
パネルディスカッション
“増え続けるアレルギー疾患とその治療最前線”

司会:森川昭廣(群馬大学小児科教授)
司会:秋山一男(国立相模原病院臨床研究センター・アレルギー疾患研究部長)
パネリスト
小児科:河野陽一(千葉大学小児科 教授)
内科:佐野靖之(同愛記念病院アレルギー呼吸器科 部長)
皮膚科:古江増隆(九州大学皮膚科 教授)
耳鼻科:岡本美孝(千葉大学医学部耳鼻咽喉科 教授
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