リウマチ・アレルギーシンポジウムPart2
14:30〜16:45
基調講演 宮坂 信之(東京医科歯科大学リウマチ内科 教授)
テーマ “全身性エリテマトーデスその対策と将来展望”

司会: 宮坂信之
(東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科 教授)
卒業大学 東京医科歯科大学医学部卒業(昭和48年)
現職 東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科教授
東京医科歯科大学付属病院副病院稚
役職 日本リウマチ学会編集長
日本リウマチ学会賞(平成元年)
日本チバガイギーリウマチ賞(平成13年)
  1. 全身性エリテマトーデスは、英語でsystemic lupus erythematosusということから、その頭文字をとってSLEと呼ばれます。Systemic(全身性)とは、この病気が全身の臓器を侵しうることによります。Lupusとはラテン語で狼のことで、皮膚にできる発疹が狼に噛まれたような赤い発疹(erythema)できることから、このような名称が付けられました。

  2. SLEの疫学
    我が国には5万人を超える患者さんがいると推測されています。この病気の特徴は女性に好発することで、男女比は1:9といわれています。発症年齢は20〜40歳が多いとされますが、実際にはすべての年齢にみられます。

  3. SLEの原因は?
    この病気では、細胞の中にあるDNAに対して抗体が作られてしまい、その結果、DNAと抗DNA抗体からなる複合体が組織を傷害してしまいます。本来、免疫とはからだを病原体から守るべき仕組みですが、SLEでは免疫系が自らのからだを攻撃し、いわば「同士討ち」が起こってしまうのです。SLEの本当の病因はまだわかっていません。ただ、一卵性双生児でのSLEの一致率が25 %程度であることなどから、何らかの遺伝的素因を背景として、感染、性ホルモン、紫外線、薬物などの環境要因が加わって発症するものと推測されています。

  4. SLEではどのような症状が起こるのか?
    全身倦怠感、易疲労感、発熱などの全身症状が先行することがほとんどです。特徴的なのは発疹で、特に蝶型紅斑やディスコイド疹と呼ばれる発疹がみられます。脱毛や多発性の筋肉痛、関節痛や関節炎も急性期にみられます。このほか、糸球体腎炎(ループス腎炎)、中枢神経病変、心血管病変、肺病変、血液病変、消化器病変など多彩な病変がみられることがあります。

  5. SLEの治療は?
    SLEの治療の基本は副腎皮質ステロイド薬です。ただし、長期投与は様々な副作用を引き起こすことがため、必要最小限の投与を行うのが原則です。このほか、ステロイドが効きにくい場合などには免疫抑制薬が使われます。また、SLEの治療を行う上にはご家族や友人からのサポートが必要不可欠です。病気をよく理解し、この病気とうまくつき合うコツを見つかることが大切です。
パネルディスカッション
“全身性エリテマトーデスその対策と将来展望”

司会:安倍 達 (埼玉医科大学 名誉教授)
司会:小池 隆夫(北海道大学第2内科 教授)
パネリスト
竹内 勤 (埼玉医科大学綜合医療センター第二内科 教授)
宮坂 信之(東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科 教授)
山本 一彦(東京大学アレルギーリウマチ内科 教授)
畠澤 千代子(全国膠原病友の会 会長)
小池 智子(慶応義塾大学看護医療学部 専任講師)
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