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1974年には、厚生省特定疾患治療研究事業の医療受給者証交付件数から、わが国のSLE患者は約4,800人と推定されていた。その後漸次増加し、1980年度には10,000人を超え、1990年度には30,000人に達し、2001年度には50,000人を突破した。この数字が真のSLE患者数の増加によるものなのか、診断基準の普及による早期・軽症例や疑診例を含めたものなのかは現時点では明らかではない。しかし欧米におけるSLEの有病率は、10万人当たり14.6から122と報告されており、日本における現状とは大きくかけ離れてはいない。
SLE患者の生命予後は、この20年間で著しく好転した。その理由として、
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SLEの診断基準が広く知られるようになり、早期ならびに軽症SLE患者が数多く診断されるようになったこと。 |
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副腎皮質ステロイドや免疫抑制剤の適切な使用法が普及したこと。 |
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降圧剤や抗生物質などの選択幅が著しく増えたこと。 |
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透析療法が進歩したこと。
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等があげられている。1970年代までは腎不全が死因の第1位であったが、1980年代になって激減し、代わって合併症の感染症が第1位となり、SLE固有の症状としての中枢神経症状がそれに次いでいる。
SLEの生命予後に関する因子としては、発症年齢(小児期発症例)、人種(アメリカでは黒人が、ヨーロッパではアジア人が)、病気の重症度(高い活動性、腎不全の存在、中枢神経病変の存在)などが生命予後不良の因子としてあげられている。また、稀ではあるが、肺病変の有無(ループス肺臓炎、肺胞出血、肺高血圧)が、さらには血小板減少症や抗リン脂質抗体の存在も生命予後に関する因子として重要である。
SLEの死因としては、SLE固有の症状としての腎症、中枢神経病変、血管炎、またそれらの治療に伴う感染症等があげられる。最近、心筋梗塞がSLEの死因として問題になっている。35歳から44歳の女性のSLEでは、心筋梗塞のリスクが50倍であるとの報告もある。
SLEの心筋梗塞は、診断時の年齢、副腎皮質ステロイドの使用量、高血圧、肥満等のいわゆるリスクファクターとの関係が示唆されているが、それらとはまったく無関係に、SLEは動脈硬化を発症しやすいことも報告されている。さらには抗リン脂質抗体と動脈硬化の関係も注目されている。
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