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関節リウマチの治療に、画期的な“くすり”が登場しました。関節炎を引き起こしている炎症性サイトカインと呼ばれる物質に狙いを定めて、その作用を無くしてしまう薬です。生物学的製剤とは、主として生物が作り出したタンパク質などを利用した薬剤です。多くの薬が化学的に合成された物である事を考えると、本来、体になじみ易いものといえます。具体的には、標的とする炎症性サイトカインとだけ強く反応するモノクローナル抗体や、炎症性サイトカインの受容体と抗体をつなぎ合わせたタンパク質などです。現在、アメリカで承認されている生物学的製剤4剤のうち3剤は(Remicade, Enbrel, Humira)、腫瘍壊死因子(Tumor necrosis factor:TNF)と呼ばれる炎症性サイトカインを標的としたもので、2003年、日本においても、初めての生物学的製剤レミケードが使われ始めました。2004年には、エンブレルが承認されようとしており、日本においても、いよいよ新しい薬物治療の時代が訪れました。その効果は抜群で、レミケードの場合、主治医が効果ありと判断した割合は、なんと90%以上にものぼり、これまでの薬剤では考えられなかった数字です。症状がとれるだけでなく、これら製剤は、関節破壊の進行をストップさせ、その結果、普段の生活に必要な身体機能を改善させる効果まで確認されているのです。最近では、他の薬剤が効かなくなってから“最後の切り札”として使うのではなく、関節破壊が強く起る前に積極的使うという方法が、世界的には広く行われるようになっています。
しかし、薬剤費が高価であること、肺炎や結核などの副作用、効果をより高いレベルまで求めると反応性は40-50%までに低下する事、治癒にまではいたらないこと、などが課題として指摘されています。使うべき人、使ってはならない人を正しく見極め、必要とあらば副作用対策を万全に整えて望む必要があります。また、個々の人に、どのタイプの薬が効くのかを予測するテーラーメイド医療も盛んに研究されています。
これまで、全世界で70万人以上に使われ、その数は、ますます増え続けています。この治療法の導入によって関節置換術の件数は1/3に減ったと報告されるなど、生物学的製剤の導入によって恩恵を受けた方は数え切れません。数年前までは、夢の薬でしたが、今、私たちはそれを手にしているのです。
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| 経 歴 |
| 昭和59年 |
慶応義塾大学医学研究科大学院卒業 |
| 昭和60年 |
ハーバード大学ダナ・ファーバー研究所留学 |
| 昭和61年 |
埼玉医科大学総合医療センター第2内科 助手 |
| 平成10年 |
同 教授 |
| 平成16年 |
埼玉医科大学副学長 |
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| 現 職 |
| 埼玉医科大学総合医療センター・リウマチ膠原病内科 教授 |
| 埼玉医科大学副学長 |
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| 賞 罰 |
| 昭和59年 |
第11回関節疾患奨励賞 |
| 昭和61年 |
Fellowship Award (Cancer Research Inst.) |
| 昭和62年 |
難病財団研究奨励賞 |
| 平成元年 |
加藤記念難病研究奨励賞 |
| 平成2年 |
第8回持田記念研究奨励賞 |
| 平成4年 |
第36回日本リウマチ学会賞 |
| 平成7年 |
第1回丸木記念特別研究奨励賞 |
| 平成9年 |
上原生命科学財団研究助成賞 |
| 平成10年 |
第10回内藤記念財団研究奨励賞 |
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