関節リウマチの治療の新時代の到来
関節リウマチは、長い間治らない病気とされ、関節の痛みやこわばりのみならず、進行すると関節が壊れる事によって、多くの方々を苦しめてきました。日本では70〜100万人の患者数が推定されています。原因は不明ですが、リンパ球が異常に活性化し、自分の体を攻撃する自己免疫病(膠原病)の一つで、関節以外に全身の臓器障害を引き起こすこともあります。
しかし、関節リウマチの病気のメカニズムが解明され、新しい薬剤が開発されて、治療の方法や考え方が著しく変化してきました。関節リウマチの薬物治療は、炎症を抑える抗炎症薬やステロイド薬、並びに、リンパ球の活性化を抑える根本治療である抗リウマチ薬の二本立てで行われます。的確な内科的薬物療法をすると、滑膜の炎症や関節破壊の進行を抑え、薬を服用しなくて良いほどに改善する方も居ます。
さらに、治療の切り札として発売された2つの「抗サイトカイン薬」は、抗リウマチ薬と併用すると、約9割の方で関節破壊の進行を抑え、半分近くが症状のない「寛解」状態になります。即ち、「抗サイトカイン薬」の登場によって、治療の目標が、『病気を制御して日常生活の動作を良くする』から『関節破壊の進行を抑え、寛解を目指す』に劇的に変わったのです。
このように、関節リウマチ治療の新時代が到来した現在、多くの国民が的確な医療を受けるためには、正しい情報の普及、啓発が必要です。日本予防医学協会では、昨年度まで東京で「リウマチ・アレルギーシンポジウム」を開催しました。今年度より福岡でも開催します。関節リウマチ治療の第一人者の先生方に、関節リウマチの薬についてわかりやすく講演して頂き、その後、質疑応答の時間を設けます。今、リウマチ治療の世界は大きく動いています。一人でも多くの方に新しい流れをご理解戴き、病気の克服に向かって期待を抱いて頂ければと思います。
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