
2005年の日本リウマチ友の会の白書をみますと、関節リウマチ(RA)患者さんの約3分の1は20‐30代で発病しています。女性に多い病気という観点からもRA患者さんの妊娠は重要な課題と思われます。
「妊娠・出産することによってRAはどうなってしまうのかしら」と悩まれていらっしゃるかたがいらっしゃると思います。RAは妊娠中に軽快し、産後悪化する傾向にあります。以前ですと、「産後悪化したら育児どころじゃなくなるし、どうしよう」という思いがありました。しかし、最近はRAに使えるお薬の種類が増えましたし、効果の発現の早いものが登場していますので、そろそろこの迷いから開放されてもよいのではないでしょうか。もちろん、出産・育児はひとりではできませんので、ご家族の協力を取り付けておくことは重要ですが。
次に、「RAで使っているお薬が妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんに何か悪いことをするのではないかしら」などと悩まれている方も多いことでしょう。
お薬が妊娠に与える影響というと、たいていの方は「赤ちゃんの先天的な構造異常」を連想します。しかし、「妊娠しやすさ」に影響を与えている可能性もあります。非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)がそれに相当します。なかなか妊娠しない場合にはNSAIDsの使い方を見直してみてください。
さて、一番気になるところの「妊娠中にお薬を使って大丈夫?」です。これを証明するのは大変難しいのですが、それなりの考え方ができます。当日は、NSAIDs、抗リウマチ薬、ステロイド剤などのお薬について、最新の情報とその解釈の仕方をお話したいと思います。
残念ながら妊娠には「適齢期」があります。お薬を上手に使ってRAを犠牲にせず、元気な赤ちゃんを出産する方法について、一緒に考えてみましょう。